どうも、ぱっちゃんです。
今回は Amazon FBAに「危険物」を納品する方法を解説します。
危険物という単語の響きからイメージだけで「自分はそんな危険なものは扱わない」と思っている人も多いようですが、Amazonでは意外な商品も危険物に該当します。
知らずに新しく仕入れた商品をFBAに送ったら危険物に該当していて返送された、なんてこともあり得ます。送る、送らないは別にしても、一度きちんとFBAの危険物について確認しておきましょう。
危険物の中には 回転率が高く、利益の取れる「化粧品類」も該当しますので覚えておいて絶対に損はありません。
今回の記事ではそんな危険物の送り方はもちろん、何が危険物に該当するかも細かく解説していきます。
Contents
Amazonの危険物商品とは?
Amazonでは、一部の商品を「危険物」と定義しており、FBAに送れないもの、もしくは送る際に事前申請や特殊な納品手続きやルールのあるものが存在します。
それを知らずにうっかり危険物をFBAに送ってしまうと受け付けてもらえないばかりか、場合によってはAmazonからアカウント停止などの厳しいペナルティを受ける可能性もあります。
そこでまず始めにAmazonにおける、「危険物」の定義について解説します。危険物の定義をきちんと理解し、通常の商品との区別を正しく行ってFBAに納品できるようにしましょう。
Amazonにおける危険物の定義
Amazonでは消防法、国際航空運送協会(IATA)によって危険物として輸送が規制されている商品を危険物と定義しています。(リチウム電池単体またはリチウム電池を含む商品を除く)

- 商品またはパッケージに「腐食性」「可燃性」「刺激性」「有害性」「環境に有害」「有毒」「限定量」「危険」「混ぜるな危険」などの警告がある
- 引火点が250℃以下
- スプレー缶に入っている
- 圧縮されたガス
これだけを見るとざっくりとしたイメージしかできませんが、Amazon公式のPDFには以下のように詳しい区分が載っています。

この表を見るとより具体的にイメージできると思います。一見、取り扱う人が少ない物ばかりのように見えますが、よく見ると3の「引火性液体」に一般のセラーでも取り扱いそうなものがあります。
- オイルライター
- ネイルグッズ
- 香水
- 接着剤
- 印刷用インク
- アロマオイル
- アルコールやグリセリンを使用した化粧品・ヘアオイル
中でも、 印刷用インクや化粧品は人気のカテゴリーですので、扱っている人、扱う予定の人も多いと思います。
特に化粧品にはアルコール類が含まれたものも多いので、これらは全てAmazonでは「危険物扱い」となります。
下記の2つのリンクページで危険物についてAmazonでも具体的に解説していますので、一度目を通しておいてください。
『Amazon危険物利用マニュアル』
https://s3.amazonaws.com/JP_AM/doc/FBA/FBA_Hazmat.pdf
『危険物として規制される恐れのある物一例』
https://sellercentral-japan.amazon.com/gp/help/G200525640
FBA納品できない危険物
今回解説するのは危険物をFBAに納品する方法です。 危険物は「事前申請」と「特殊な手続き」を行えばFBA納品できますが、申請と手続きでどんな危険物でも納品できるようになるわけではありません。
危険物の中にはFBA納品できないものも存在します。これらの中にはFBA納品どころかAmazonで取り扱いもできないものも含まれています。


1kgを越えるアルコールやエタノールを含む商品(化粧品など)や強い磁石、花火、最近流行りの炭酸水用ガスカートリッジなど扱う可能性がゼロではない商品も含まれています。
毒物類や放射線類を納品する人はいないと思いますが、これらの商品はFBA納品はできません。
うっかり送ってしまうのも絶対にNGです。 これらを間違って送ってしまうと、返送されるのはもちろんですが、「重大な納品不備」として扱われます。
「重大な規約違反」として扱われ、最悪Amazonからアカウント停止などの深刻なペナルティを受ける可能性があります。絶対に納品してはいけません。
Amazonの危険物商品の見分け方は?
通常の商品と勘違いし、危険物をうっかりFBAに納品してしまわないよう 送る商品がFBAの危険物に該当するかどうかは納品前に確実に確認しておかなければいけません。
ここでは 危険物を確実に見分ける方法を解説します。まず、パソコン上で確認するなら AmazonのASINチェックツールを使用しましょう。

『Amazon ASINチェックツール』
出品用アカウントがあればサインインするだけで誰でも使用できます。
調べたい商品のASINコードを入力すれば簡単にFBAのASINに関する分類ステータス(危険物、非危険物、または追加の書類が必要かどうか)が確認できます。
もう一つは スマホで使える「Amazon seller」という出品者用のアプリがあります。こちらをインストールします。

このAmazon sellerの商品登録で危険物かどうか調べたい商品を検索します。 検索結果で出てきた商品画面の右に危険物マークが出てきたら危険物です。

このマークが出ているものはすべて危険物になります。どちらの確認方法でも構いませんが、 FBA納品前に「危険物かどうか確認しておく」という癖は付けておくようにしましょう。
Amazonの危険物を納品する方法は?
ではFBAに危険物を納品する手順を詳しく解説していきます。
危険物を納品するためには事前申請や納品時の細かいルールなど覚えることが沢山ありますが、1個ずつ解説していきますので、まずはゆっくりやってみましょう。
なお、ここで解説している手順は 「手順を踏むことでAmazonFBAに納品できる危険物(香水や化粧品など)」について解説しています。
「そもそもAmazonで取り扱えない危険物(爆発物や銃器類)」は対象外です。アカウントを閉鎖させられる恐れがあるため、絶対にFBAに送ってはいけません。
危険物納品手順
まずは危険物をAmazonFBAに納品する全手順を確認しておきましょう。FBAに危険物を納品するために必要な手順は5つです。
- FBA危険物の取り扱いリクエストフォームから事前申請を行う
- 危険物かどうか確認しておく
- 危険物納品申請を行う(引火性液体など)
- 通常と異なる危険物納品ルールを確認する
- 納品時のルールを確認し梱包を行う
1の取扱いフォームへの申請は最初の1回のみですので、2回目からは2~5を行えばOKです。
1.FBA危険物の取り扱いリクエストフォームから事前申請を行う
まず、FBAに危険物を納品する場合、 Amazon FBAに事前申請が必要です。申請してから許可が下りるまでに1週間程度かかりますので、危険物を取り扱うことを決めたら早めに申請しておきましょう。
申請はこちらのFBA危険物の取り扱いリクエストフォームから行えます。https://amazonjp.asia.qualtrics.com/jfe/form/SV_aW4uUATU1wdk2W1

まず、出品者トークンとAmazon内の店舗名を入力します。出品者トークンはセラーセントラルの出品者アカウント情報から確認できます。

続いてマニュアル、ヘルプページの確認と、各種規約の同意チェックがあります。マニュアルを確認し、各種チェック項目にチェックを入れて「>>」をクリックしましょう。
この作業は最初の1回のみです。時間はかかりますが、全く難しくないので早めに終わらせておきましょう。
2.危険物かどうか確認しておく
先ほど紹介したASINチェックツールかAmazon sellerアプリで 扱いたい商品が危険物かどうかを確認します。何度も扱っていて確実に判別できる商品以外は毎回必ず確認しておいた方が無難です。
当然ですがこの時点で「そもそもFBA納品ができない商品」は除外してください。
危険物の中には意外なものが危険物として設定されています。アカウントを守るためにもめんどくさがらずに毎回確実に確認を行いましょう。
ここで確認した商品が 「引火性液体」だった場合は納品の前に「事前申請」が必要になりますので注意が必要です。
3.危険物納品申請を行う(引火性液体など)
2の危険物チェックで、「引火性液体」に該当した場合は毎回納品前に事前申請が必要です。
引火性液体は他の商品と保管や扱いが違うため、決められた倉庫の決められたエリアでしか運用できないからです。
引火性液体は危険物の中でも取り扱う人が多いジャンルです。(化粧品や香水など人気商品が多いジャンルの為)この申請がスムーズに行えるよう手順を覚えてきましょう。
申請が通るまでに5日前後と比較的時間もかかるので、スムーズに行えるようにしておきたいところです。
引火性液体の申請方法は エクセルを使用した方法と、セラーセントラルの問い合わせから行う方法の2種類があります。どちらでも構いませんのでお好みの方法で申請しましょう。
エクセルで申請する方法
https://amazonjp.asia.qualtrics.com/jfe/form/SV_2bHMipWnZMHElcF
上記のリンクからAmazonの引火性液体 事前申請リクエストフォームに飛べます。このフォームからエクセルフォーマット (引火性液体事前申請フォーム)をダウンロードします。

引火性液体事前申請フォームをダウンロードして開くとこのような画面になります。
- 出品者トークン(セラーセントラルの出品者アカウント情報で確認)
- 店舗名
- 申請内容(ドロップダウンリストから選択)
- ASIN
- 商品名
- 過去30日の販売個数(0の場合は予測値)
以上の項目を入力していきましょう。
申請内容は「新規取扱い申請」と「既存枠数量変更」があります。 初めて納品する商品は新規取扱い申請、 過去に申請したことがある商品の納品数量枠変更は既存枠数量変更を選択しましょう。
入力漏れや不備があると申請を受け付けてもらえなかったり、申請確認に時間がかかることがあります。
引火性液体事前申請フォームの入力が終わったら、リクエストフォームに戻ってアップロードしてください。アップロードが終わったら引き続きWEB上のリクエストフォームにも情報を入力していきます。
- 出品者トークン
- Amazonでの店舗名
- 申請ファイルに必要情報は記入しましたか?(はい/いいえ)
- 該当ASINに「有効な出品情報がありません」のエラーが出ていないことを確認しましたか?(はい/いいえ)
エクセルと項目が被っていますが、 どちらの入力も必須です。入力が終わったら右下の「>>」を押して申請しましょう。
セラーセントラルから申請する方法
セラーセントラルのお問い合わせから申請することも可能です。 ヘルプページにあるAmazonから出荷(FBA)を選択し、上記以外のFBAの問題(注文、在庫状況、返送など)をクリックします。

すると問い合わせフォームが表示されるので、このフォームに必要事項を入力します。 件名は「FBA危険物引火性液体の納品リクエスト」と入力。質問の内容に以下の項目を入力します。
- 取り扱いを希望する商品のASIN
- ASINタイトル(商品名)
- 直近30日の販売個数(販売個数0個なら見込み)
先ほど事前申請リクエストフォームで引火性液体事前申請フォーム(エクセル)をダウンロードしていればそちらを添付ファイルにして送信することでも申請できます。
こちらも問い合わせ送信後、5日前後で返信が来ます。どちらの申請にしても返信で許可を得るまで引火性液体をFBAに納品してはいけません。
4.危険物納品ルールを確認する
準備が終わったら危険物納品ルールの確認をしましょう。危険物をFBAに納品する際には通常の商品と異なる納品ルールが多数あります。
- 商品の返送・廃棄のリクエストはテクニカルサポートまで連絡
- FBAパートナーキャリアサービスの利用不可
- 引火性液体にあたる商品は、事前に申請が必要
- 引火性液体の納品先は狭山FC(HND2),小田原FC(FSZ1)のみ
- 輸送箱の側面に「危険物 在中」のラベルを貼付
- 納品できるサイズは小型サイズと標準サイズのみ
- 通常商品との同梱をしない
- 梱包材・緩衝材は紙製のみ
- ラベル貼付サービスの利用不可。混合在庫での納品は不可。全ての商品に商品ラベルを貼付してください。混合在庫(JANコード納品)での納品はできません
特に注意したいのが、 3.4の引火性液体の事前申請と納品先指定、 5の輸送箱の危険物在中ラベル貼り付け、7の通常商品と同梱しない、 9の混合在庫として扱わない、の5つです。
もちろんほかの項目にも注意が必要ですが、この5つは間違えると重大なFBA納品不備としてアカウント停止させられる可能性があります。
慣れないうちはこの項目をチェックリストにして一つずつチェックを行いましょう。
5.納品時のルールを確認し梱包を行う
まず、 通常商品と同梱しない、バーコードは商品一つ一つに貼り付ける、緩衝材も紙製以外のものは使用しない。このルールで小型、もしくは通常サイズの箱に梱包します。
梱包が終わったら箱に 危険物在中ラベルを貼り付けます。このラベルはA5サイズ以上で印刷し、目立つ場所に貼り付けます。このラベルを忘れると重大な納品事故として扱われるため特に注意しましょう。

ラベルを貼り付け終わったら発送ですが、 FBAパートナーキャリアは使用不可、引火性液体は狭山FC(HND2)か小田原FC(FSZ1)にしか送れません。この2点に注意して発送しましょう。
あとは商品が倉庫に到着し、無事受領されれば危険物納品の全手順は終了です。
あまりないケースだと思いますが、もし、商品の返送・廃棄のリクエストが必要になった場合はテクニカルサポートまで連絡するようにしましょう。
まとめ
危険物は言葉の響きからいかにも面倒そう、と多くの人が思っています。
ですが、 だからこそライバルが少なく、稼げる商品ジャンルでもあります。危険物と言っても今回紹介したように、「納品できない」わけではなく「納品手続きがいる」だけ。
今回解説した手順で進めていけば、危険物と言っても問題なくFBAに納品し、販売することができます。
少し手間をかけるだけで他の人を出し抜いて稼げるなら、やらない理由はありません。危険物の種類と納品方法を理解して稼げるルートを増やして利益を底上げしましょう。
コメントを残す